プレゼンと投票で学ぶ、みんなが納得する答えの見つけ方

「今日の夕飯、何にしよう?」

ご家庭でも、きっとおなじみの光景ではないでしょうか。家族の好みを聞いたり、冷蔵庫の中身と相談したり。毎日のメニュー決めは、小さなコミュニケーションと意思決定の連続ですよね。

こんにちは!中高生向け放課後等デイサービス「ODEN」です。 私たちODENでは、子どもたちがこれから社会に出ていく上で大切な力を育む活動を行っています。そして、それは「調理実習」のような日常的な活動の中にもたくさん隠されています。

今回は、次回の調理実習のメニューを決めるために開かれた、子どもたちによる熱い企画会議の様子をお届けします!

なぜ「プレゼン大会」?ただの多数決で終わらせない理由

ODENは、子どもたちが自分の将来を見つけ、準備するための場所。だからこそ、私たちは子どもたちの「自己決定」の機会をとても大切にしています。

  • 自分の「好き」という気持ちと向き合い、理由を考える力
  • どうすれば相手に魅力が伝わるか、工夫して表現する力
  • 他の人の意見を聞き、お互いの想いを尊重しながら、みんなで一つの答えを見つける力

自分の意見をしっかりと伝え、相手の意見も尊重しながら、みんなが納得できるゴールを見つける。このプロセスは、学校生活はもちろん、将来社会に出て働く上でも必ず必要になる大切なスキルです。

今回の企画会議は、そのための大切な練習の場でもあるのです。

いざ、開店!個性あふれる「食べたいものレストラン」

「それでは、プレゼンテーションを始めます!」

スタッフの合図で、企画会議がスタート。子どもたちは少し緊張した面持ちで、でもどこか誇らしげに、自分たちが作ったプレゼン資料を画面に映し出します。

使うツールは、デザイン作成アプリの「CANVA」。写真やイラストを自由に配置できるこのアプリを使って、子どもたちは思い思いに「食べたい!」という気持ちを表現してくれました。

  • 本格的なレシピサイトのように、作り方の手順を細かく説明してくれる子
  • 料理の歴史や、その国では他にどんなものが食べられているかまで調べてきた子
  • 見ているだけでお腹が空いてくるような、美味しそうな写真をたくさん使ってアピールする子

一人ひとりの「好き」が詰まった発表に、聞いている子どもたちも真剣そのもの。「それ、美味しそう!」と、自然と質問が飛び交い、会場は温かい熱気に包まれました。
自分の意見をみんなの前で発表するのは、大人でもドキドキしますよね。その緊張を乗り越えて、自分の言葉で想いを伝える子どもたちの姿に、私たちは胸が熱くなりました。

運命の投票タイム!決戦を制したのは…?

すべてのプレゼンが終わり、いよいよ運命の投票タイムです。 どのプレゼンも魅力的で、「全部食べたい…!」と頭を悩ませる子どもたち。一票にそれぞれの想いを込めて、投票します。

結果は…なんと、見事に票が割れ、上位2つのメニューによる決選投票へともつれ込む大接戦に!

最終プレゼンを終え、再び行われた投票の結果、見事に次回の調理実習メニューに選ばれたのは…「タコライス」でした!

選ばれた児童は、今回初めて選ばれて喜び!惜しくも選ばれなかった子も、悔しい気持ちを見せながらも「タコライス、楽しみだね!」と勝者を称える拍手を送っていました。このスポーツマンシップにも、また一つ大きな成長を感じます。

一皿のタコライスから始まる、未来へのステップ

こうして、次回の調理実習メニューは「タコライス」に決まりました。 しかし、今回の活動で子どもたちが得たものは、お昼ご飯のメニューだけではありません。

  • 自分の「好き」を、自信をもって伝える経験
  • 仲間の意見に耳を傾け、その背景にある想いを想像する経験
  • みんなで話し合い、一つの目標に向かって進んでいく経験

この一つひとつの小さな成功体験が、子どもたちの自己肯定感を育み、「自分にもできる!」という未来への希望に繋がっていきます。

ODENでは、これからも調理実習や日々のプログラムを通して、子どもたちが「主役」になれる場所でありたいと思っています。自分の力で考え、選び、挑戦する。そのプロセスを全力でサポートし、子どもたちが未来へ向かって力強く羽ばたいていくための準備をお手伝いしていきます。

次回の調理実習本番のブログも、どうぞお楽しみに!